「腕時計は男のロマンだ!」
男性からそんなセリフを聞いて「ちょっと何いってるのかよくわからない」と思ったことはありませんか?
この「男のロマン」は主に“機械式時計”という、巻き上げたぜんまいがほどける力を利用しながら歯車など無数の部品を連動させることで時を刻む、アナログな腕時計において発動されます。
「あ~はい、はい」とブラウザを閉じる前に、もう少しだけ筆者の想像にお付き合いください。
―― スーツの腕元に目を落とすと、そこにはシンプルな3針の腕時計。
何の変哲もないその腕時計は、表からは見えない文字盤のすぐ裏側たった数センチのスペースに、無数の歯車や極小の部品が複雑に組み合わされ、電池を使用することなく動いている。
そこに繰り広げられるのは、理路整然としたロジカルな世界。
1つとして意味や役割をもたないものはなく、無駄な動きが一切ないというそのクールな機械仕掛けには、実に500年以上もの歴史を遡り、「より正確に時を刻む時計」を追求し続けてきた時計師たちの熱き情熱が宿っている。
今、スーツのその腕元に収まっている腕時計は、時代ごとに天才の名をほしいままにしてきた時計師たちがアイディアの限りを尽くし、導き出してきた答えの1つを形にしたものなのだ ――
…どうでしょう?
想像でも腕元に少しだけ、良い意味での“重み”を感じてきませんか?PCもインターネットもない時代に、ものすごく頭のいい人たちが何百年もかけて試行錯誤してきた時計とは一体どんなものなのか、興味が湧いてきませんか?男性でなくても、機械式の時計ちょっと気になるかも…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
デジタル全盛の時代だからこそ、アナログな機械式時計はメカ好きな男性の心を掴んで放さない、単に実用的なツールという以上の魅力的なアイテム。しかしながら、社会の第一線で活躍するアクティブな女性が増えた今、男性と同じように腕時計にこだわりを持ち、レディースよりも選択肢の広いメンズウォッチを選ぶという”ハンサム”な女性が急増しているのです。
そこで今回は女性のためのメンズ腕時計を徹底解説! “メンズ風”も含めた初級編から、本格的メンズモデルをセレクトする上級編まで、難易度順にご紹介したいと思います。
かつて紀貫之も“男もすなる腕時計といふものを、女もしてみむとてするなり”といったとか、いわなかったとか。いつの世も無邪気な好奇心こそが新しい扉を開くのですね!
それではいざ、淑女のみなさまを魅惑的なメンズ時計の世界へとご案内いたしましょう。
目次
腕時計のメンズとレディース、両者にはどのような違いがあるのでしょうか?おすすめモデルをご紹介する前に、入門編として簡単にポイントを整理してみたいと思います。
メンズとレディースの腕時計では、まず時計のサイズ感が異なります。当然、男性用の時計は腕の太さに合わせて大きめにデザインされており、男性に比べて手首が華奢な女性用はそれよりも小さめというのが一般的です。
男性用の時計は大きめ、女性用は小さめ。この説明だけではちょっと抽象的過ぎますよね。ということで、主要メーカーの公式サイトから、メンズ・レディースをどのくらいのレンジでサイズ分けしているのか調査してみました。
※わかりやすいように丸型(ラウンド型)の時計に絞って、そのケース径について調査しています
※2022年3月1日現在のデータになります
メーカー | 性別 | 最小 | 最大 |
ロレックス | メンズ | 36 | 44 |
レディース | 28 | 39 | |
カルティエ | メンズ | 36 | 45 |
レディース | 26 | 42 | |
パテック フィリップ | メンズ | 37 | 44 |
レディース | 33 | 38 | |
タグ・ホイヤー | メンズ | 39 | 45 |
レディース | 27 | 36 | |
IWC | メンズ | 36 | 47 |
レディース | 34 | 42 | |
グランドセイコー | メンズ | 36 | 46 |
レディース | 26 | 34 | |
オメガ | メンズ | 36 | 46 |
レディース | 24 | 44 | |
シャネル | 区別なし | 19 | 41 |
メンズサイズは36mm前後から、大きいものは45mm前後。一方レディースサイズはメーカーによってバラバラですが、概ね40mm以下のサイズが推奨されています。以上をまとめると、36mm未満はレディースサイズ、36mm以上40mm未満は男女兼用サイズ、40mm以上はメンズサイズ、のようなイメージでしょうか。
ちなみにシャネルの公式サイトでは、性別によるサイズやモデルの区別がされていませんでした。男だから、女だからと選択肢を狭めることなく“好きな時計を選びなさい”というメーカーからのメッセージを感じますね!
このように、時計選びもジェンダーレスな時代になっていくのかもしれません。
ちなみに、このデータはあくまでも現代におけるもの。いわゆるヴィンテージと呼ばれる時代の腕時計は、今よりも小ぶりなサイズが主流でした。詳しくは
5.番外編 ヴィンテージのメンズウォッチという選択も
で触れています。
腕時計は「機械式」と「クオーツ式」の大きく2つに分けることができます。これは腕時計に搭載されている“ムーブメント”による分類です。
ムーブメントとは、腕時計の針を動かすためのエンジン(動力源)のこと。機械式(メカニカル)ムーブメントは手動または自動で巻き上げたぜんまいがほどける力を利用したもので、一方クオーツムーブメントはリチウム電池などのバッテリーで動きます。安価なファッションウォッチは、ほぼ例外なくクオーツ式の時計です。クオーツムーブメントは工場での大量生産が可能で、製造コストを大幅に抑えることができるためです。
それがいわゆる高級ブランドの時計になると事情が変わってきます。
高級時計の歴史は機械式ムーブメントの進化の歴史といい換えても過言ではありません。歯車などのごく小さな部品が職人の手作業によって複雑に組み合わされ、電池を使わずに精密な動きをみせる機械式ムーブメントは、クオーツムーブメントに比べると資産価値や芸術性が高く、男性向けの高級腕時計はその多くが機械式となっています。
無数の部品が組み合わさることで時を刻む機械式時計。複雑で繊細な構造は衝撃に弱く、取り扱いには注意を要する
機械式ムーブメントは、構造が複雑であるがゆえに非常に繊細で、取り扱いに注意が必要というデメリットも。電池で動くクオーツ式の時計は丈夫で扱いが楽なうえ、薄い・軽いなどの特性が腕時計のデザイン性や装着感を高めることから、ハイブランドであっても女性向けの時計はクオーツを主力としてラインアップすることが多いといえるでしょう。
ムーブメントは知れば知るほど奥の深い世界。詳しく知りたい方は次の記事もご参照ください。
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メンズの腕時計に搭載される機能は、実に多岐に渡ります。
シンプルなドレスウォッチであれば時針と分針の2針モデル、または秒針のついた3針モデルが主流ですが、実用的なデイト(日付)表示やクロノグラフ、世界の2か所の時刻を同時に知ることができるGMT、水深の深いところでも問題なく動作するダイバーズウォッチなど、メンズの腕時計においては搭載する機能自体がデザイン上でも重要な役割を果たし、その時計を彩る個性となるのです。
ジャガー・ルクルト レベルソ セプタンティエム Ref.Q3002420
スモールセコンド、パワーリザーブインジケーター、ダブルディスクビックデイト表示、ナイト&デイ表示機能を搭載したコンプリケーションウォッチ。シースルーバック仕様の裏ぶたからムーブメントの精緻な動きを楽しめるのも魅力
一方、レディースの腕時計は時針と分針の2針モデルが一般的。スポーツシーン向けや実用的なものになると秒針やデイト表示などを搭載したモデルも見られますが、メンズウォッチほどの多機能を誇る時計はあまり見られません。
このようにレディース腕時計において機能が限定されるのには理由があります。前項で女性向けはクオーツ式の時計が多いと説明しましたが、機械式とクオーツ式を比べると、クオーツ式の方がトルク(時計の針や機構を動かす力)が弱く、そのため機械式の時計ほど多くの機能を搭載することができないのです。
クオーツムーブメントは、しっかりとした存在感のある針を運針するにはパワーが足りないため、なるべく軽量で華奢な針を採用するのが通常です。針のデザインの幅を狭めるほどのパワーしかないわけですから、それ以上の機能をつけることは電池の消耗を早めることにつながってしまいます。もちろん、クオーツ式でありつつ多機能な時計がないわけではありません。そういう時計は高級クオーツムーブメントを搭載していると考えてよさそうです。
よってレディースの腕時計は、機能に関わらない部分の装飾によってデザイン性を高めることが多いといえるでしょう。
以上が、メンズとレディースの腕時計を比較した際のわかりやすい違いになります。
いかがでしょう?メンズ腕時計にも、レディースにはない別の魅力があることがおわかりいただけたでしょうか?
次項からはいよいよ、女性におすすめのメンズ腕時計をご紹介していきます!
女性におすすめのメンズ腕時計・初級編は、れっきとしたレディース腕時計ながら“メンズっぽいデザイン”が手軽にメンズライクを演出してくれるモデルをご紹介したいと思います。
完全に女性向けのためサイズはいずれも30mm前後と控えめで、万人におすすめできるハンサム系ウォッチ。マニッシュなスタイルはもちろん、カジュアルやコンサバなどにも合わせやすいモデルをピックアップしてみました。
1860年にスイスで誕生したタグ・ホイヤー(TAG HEUER)。ロレックスやオメガと並び、男性に圧倒的な人気を誇る時計メーカーです。メンズの腕時計をそのまま小型化したレディースサイズモデルも豊富に展開しています。
中でもおすすめなのは「アクアレーサー」。300mの防水性能を誇るタグ・ホイヤーきっての本格ダイバーズウォッチです。逆回転防止ベゼルを搭載したウォータースポーツウォッチでありながらも、都会的でスタイリッシュなデザインはオンにもオフにも合わせやすく、比較的幅広いシーンで活躍してくれます。
レディース用のアクアレーサーは27mm、29mm、32mm、35mmの4サイズを展開。全てがスイス製のクオーツムーブメント搭載モデルであるため、扱いやすいのもうれしいポイントです。
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究極の時計という自負から、ギリシャ語の最終文字「Ω=オメガ」が時計に冠され、純粋なるウォッチメーカーとして人気・実力を兼ね備えるオメガ(OMEGA)。長い歴史、優れた技術力、高い知名度…初めて月に行った時計など夢のあるエピソードにも事欠かないオメガは、万人が高い満足感を得られる優れたブランドです。
スピードマスターと並び、男性からの人気が高いオメガの主役モデルが「シーマスター」。なかでも2002年に発表された「シーマスターアクアテラ」はその誕生以降、時計業界では”永遠の定番”と称されるほどに。
Aqua Terra(アクア=水 テラ=地球)という美しいネーミングの通り、とても爽やかで洗練された印象の時計ですが、150m防水、15,000ガウス以上の超高耐磁性能など目を見張るほどのハイスペックを備えています。
レディースには28mmまたは34mmの2サイズがおすすめ。ムーブメントはクオーツと機械式(自動巻き)、両方をラインアップしています。
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1865年にスイスで創業した腕時計ブランド、ゼニス(ZENITH)。全て自社内で一貫して製造をおこなっているマニュファクチュールブランドです。その優れたムーブメントはかつて、ロレックスやタグ・ホイヤーなど世界的ウォッチメーカーへも提供されていたほど。時計好きの男性であれば、ゼニスの伝説的名キャリバー「エル・プリメロ」を知らぬ人はいないでしょう。
女性におすすめしたいのはゼニスのドレスラインである「エリート」、そしてそのレディースラインである「エリートレディ」。超薄型高性能キャリバーを搭載し、自動巻きモデルながら厚みが抑えられているため女性でもスマートに着けることができます。ムーンフェイズ(月齢表示)機能を搭載したモデルであれば、シンプルなデザインにロマンチックなアクセントを添えてくれます。
エリートレディは33mmまたは36mmの2サイズ。メンズサイズのエリートは39mmですが、先述の通りウルトラスリムケースを採用しているため、同じ39mmのほかのメンズウォッチと比べてもかなり着けやすいでしょう。
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1868年創業の腕時計ブランド、インターナショナル・ウォッチ・カンパニー、通称IWC。スイスのメーカーですが、ドイツに近接したシャフハウゼンの地で育まれたIWCの時計は、洗練されたデザインと質実剛健なものづくりが融合したドイツ気質に溢れ、男性からの人気が高いメーカーです。IWCを好む男性はスマートで知的な人が多い印象があります。
女性におすすめしたいのは、レオナルド・ダ・ヴィンチの発明家精神にインスパイアされて製作されたコレクション「ダ・ヴィンチ」。その中でもレディースラインである「リトル ダ・ヴィンチ」は、女性用には珍しいクロノグラフ付きの時計で、12時位置にレイアウトされたムーンフェイズもトレードマークになっています。
ケース径29mmは華奢な女性の腕にも合わせやすく、しかも扱いやすいクオーツ式であるのもうれしいポイント。しかし、残念ながらリトルダヴィンチはすでに生産終了となっているため、流通は中古のみ。そのためか以前にも増して人気が高まっています。
右がリトル ダ・ヴィンチ、左がダ・ヴィンチ オートマティック ムーンフェイズ36
リトル ダ・ヴィンチのかわりに新たに小ぶりな36mm径をラインアップしたダ・ヴィンチ。こちらも女性向けのサイズです。時計ケースとベルトを繋ぐラグの部分が稼働するようになっているため、手首から浮くような感覚がなく、着けやすいでしょう。ダ・ヴィンチは全て機械式(自動巻き)ムーブメントを搭載しています。
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女性におすすめのメンズ腕時計・中級編は、小さめの時計を好む男性、大きめの時計を好む女性、どちらにも対応可能な男女兼用(ボーイズサイズ)ウォッチ。中級編とはいえ、男女兼用サイズの時計にはユニセックスなデザインも多いため、もしかしたら初級編よりも普段のスタイルに取り入れやすいと感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。
いずれにせよ“レディースにしては大きめの時計”くらいのサイズ感なので、コーディネートに合わせるのは決して難しくないラインです。
1990年にスイスのグラスヒュッテで創業した腕時計ブランド、ノモス(NOMOS)。過度な装飾を避けた実用性重視のデザインを提唱するバウハウスデザインの遺志を継ぎ、シンプルの極みともいえる直線と曲線を組み合わせたユニバーサルデザインが特徴です。
ノモスはドイツ国内の数々のデザイン賞を受賞し話題となった「タンジェント」をはじめ、シンプルながらこだわりの感じられるシリーズを数多く世に送り出しており、基本的にどのシリーズでも女性におすすめすることができます。ユニセックスな雰囲気、北欧デザインのような洗練されたテイストは、身に着けるだけで知的でセンスのいい女性を演出してくれるでしょう。
男女兼用サイズは概ね33mmから36mmほど。メーカー公式サイトでは、手首が細い人向けに33mmを、手首が太い人向けに38mm~41mmを推奨しています。ノモスはクオーツモデルを一切ラインアップしておらず、全てが機械式の時計となります。
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1861年にドイツで創業した腕時計ブランド、ユンハンス(JUNGHANS)。ドイツ最大級のウォッチメーカーです。1つ前で紹介したノモスとは同じドイツメーカーながら戦略が異なり、伝統的な手法を頑なに守り続けるノモスに対し、最新の技術を組み込み、時代の変化にも対応力の高さを見せるのがユンハンスです。よって、ユンハンスはクオーツムーブメントの研究も進んでおり、機械式とクオーツ式のどちらも選ぶことができます。
女性におすすめしたいのは、バウハウス最後の巨匠といわれた彫刻家、故マックス・ビル氏が1962年にデザインした名品「マックスビル」シリーズ。さりげなく主張する個性的なアラビア数字、文字盤に沿って緩やかなカーブを描く長針など、細部にこだわりながらもシンプルかつ機能的なデザインは、ジャーマンプロダクツらしい趣に溢れています。
マックスビル以外のコレクションも、ユンハンスのもつユニセックスな雰囲気は性別を選ばず、メンズモデルでも38mm前後のものが多いため、男女兼用で着けることができるでしょう。
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高級腕時計の代名詞であり、実用時計の王者であるロレックス(ROLEX)。世界中で男女ともに圧倒的な人気を誇るロレックスですが、「デイトナ」「サブマリーナー」「エクスプローラー」など、いわゆる“スポロレ”と略されるロレックスのスポーツモデルは女性向けのサイズを展開していません。そのためレディースロレックスといえば「デイトジャスト」が中心。
ですが、唯一「ヨットマスター」だけは37mm径のボーイズサイズを展開しており(※)、女性にも着けやすいスポーツモデルとなっています。自家用クルーザーやヨットでリゾートを楽しむセレブリティをターゲットに開発されたヨットマスターは、サブマリーナーの上級モデルという位置づけのラグジュアリーコレクションで、船上での使用を目的としているだけあって、防水性能は100mを誇ります。
※2014年のレディースモデル(29mm)の生産終了に伴い、現在はメンズ(40mm)・ボーイズ(37mm)の2サイズ展開となっています。29mmサイズは中古であれば現在も流通しています。
よりスポーティーな印象のラバーブレス装着モデルはベルトのサイズ調整ができず、ボーイズサイズの場合、デフォルトで15.5~16.5cmの手首周りの方に最適なサイズとなっています。それよりも手首が華奢な方は、ロレックスにてサイズ違いのベルトへ付け替えが必要になります。
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チューダー ヘリテージ ブラックベイ 36 Ref.79500
1930年代、ロレックスが当時本社のあったイギリスでの拡販を目的とし、兄弟ブランドとして誕生したチューダー(TUDOR/チュードル)。ロレックスと共有のパーツを使いつつ低価格で提供するという“ディフュージョンブランド”として、そのシェアを拡大してきました。現在は独自路線を突き進むチューダーですが、ロレックスと同じく機械式の時計にこだわり続けています。
チューダーが満を持して日本へ再上陸を果たしたのは、2018年のこと。2019年に日本で開催されたラグビーワールドカップでは公式タイムキーパーを務め、アンバサダーにデイヴィッド・ベッカムやレディーガガを起用するなど世界中の男女から注目を浴びました。
おすすめは、人気過熱で正規店でも入手困難が続出しているという「ヘリテージブラックベイ」シリーズ。1970年代のサブマリーナーを復刻して2012年に誕生したコレクションですが、今や「本家のロレックス・サブマリーナーよりもブラックベイが好き」というファンが後を絶たないほど、人気ダイバーズウォッチとしての地位を確立しています。
女性におすすめなのはブラックベイコレクションに共通するフォルムはそのままに、小ぶりなプロポーションへと形を変えた32mmまたは36mmのボーイズサイズ。カラーリングが施された回転ベゼルをもたないこれらのサイズは、従来のブラックベイをよりフォーマルにしたバージョンで、スタイルを選ばないため女性には一層着けやすいでしょう。
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1847年創業の名門ジュエラー、カルティエ(CARTIER)。腕時計においても先駆的なブランドとして知られ、女性にとっては永遠の憧れともいっていいほど絶大な人気を誇っています。 洗練されたクラシカルなデザインが目立つカルティエの時計のなかで、スポーティーな魅力で男女ともに愛されているのが「パシャ」。時計本体にチェーンで固定されたねじ込み式のりゅうずプロテクター機構(りゅうずガード)がデザイン要素として取り込まれ、一度見たら忘れない個性的な時計となっています。
カルティエ パシャC Ref.W31076M7/Ref.W31049M7
パシャはもともとメンズ向けの時計として発表されましたが、次第にレディース向けへとシフトしていき、現在は最も小ぶりな「ミスパシャ」以外生産終了となっています。しかしその人気は根強く、自動巻きムーブメントを搭載した「パシャC」は特にコストパフォーマンスに優れることからも、中古市場で大きな人気を誇っています。35mmとほどよいサイズ感で、女性にもおすすめのモデルです。
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さて、お待たせしました、ここからは上級編!女性にもぜひトライしてほしいメンズ向けの本格派腕時計をご紹介したいと思います。
男性と同じように腕時計にこだわるならば、性別という垣根を超えてメンズモデルへと選択肢を広げてこそ、その時計選びの醍醐味を味わえるというもの。
男性が憧れ、自分用にほしいと思うような時計を選べば、その時計の持つ魅力はもちろんのこと、“女性が着けている”という意外性が上乗せされ、注目を集めることは間違いありません。男性が多い職場であれば、メンズウォッチを自身のスタイルとしてセンス良く取り入れている女性は、きっと一目置かれる存在になることでしょう。
ですが、メンズの腕時計なら何でもいいわけではありません。やはり“女性の腕に似合う”ことは時計選びの大原則。せっかく選んだこだわりの時計なのに「それ、彼氏に借りてきたの?」といわれてしまってはくやしいですし、実際腕に対して大きすぎるモデルは、ラグとベルトが手首から浮いてしまうなど装着感も損ないます。
筆者の印象としては、女性の場合40mmを超えてくると時計が悪目立ちしてくるケースが多いように思います。実際、
1-1.
項で調査した通り、40mm以上は各メーカーでレディースモデルの数がグッと少なくなります。好みにもよるのであくまで参考ですが、筆者(手首周り約15cm)の場合、大きめの時計でなんとなく腕に収まりがいいと感じるサイズは34mm~38mm程度のものです。
ただし時計ケースの厚さやラグの形状、デザインなども大いに関係してくるため、一概にケース径だけで判断するのも難しいところ。この上級編では、男性の人気や認知度が高いブランド・モデルで、かつ男のロマンたるハイスペックな機械式ムーブメントを搭載している時計を、女性向けにピックアップしてみたいと思います。
その名の通り「探検家」のために開発されたロレックスの「エクスプローラー」。堅牢で視認性に優れた実用面もさることながら、普遍的なデザインはシーンを選ばないのも魅力です。スーツの手元に合わせるという男性も多く見られます。
人気のロレックススポーツモデルの中では最もシンプルなデザインで、女性でも取り入れやすいモデルでしょう。おすすめは現行モデルの1つ前の型番であるRef.114270。36mm径と程よいサイズで、華奢な女性の腕にもよく似合います。ちなみに現行モデルRef.214270は39mm径にサイズアップされているので注意が必要。比較的リーズナブルな価格帯もポイントです。
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中級編では同じくヘリテージ ブラックベイシリーズのボーイズサイズをご紹介いたしましたが、こちらはメンズサイズ39mmのヘリテージ ブラックベイ フィフティエイト。Ref.79030Nはクラシックな雰囲気を感じ取れるゴールド使いと、真っ白ではなく"焼け"たような柔らかいニュアンスのホワイトが採用されており、女性の腕元にも違和感なく馴染みます。
こちらは使い勝手の良いグレー文字盤と、レディースウォッチでは見かけることのないナイロンストラップが採用されています。男性人気はもちろん、最近では女性のお客さまからも注目を集めています。ケースサイズが39mmと存在感のあるサイズでコーデのアクセントにもなるおすすめの1本です。
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クロノグラフの代名詞といっても過言ではない、オメガを代表する人気シリーズ「スピードマスター」。男性なら誰もが知る時計ですから、女性が身に着けているとロレックスと同じく注目されやすいでしょう。
おすすめは新しく登場したスピードマスターの38mmコレクション。最も有名なクロノグラフとしてのルックスと伝統は守りつつ、カプチーノやアイスブルーなどの美しいニュアンスカラーダイヤルや、針をポイントにした差し色づかいなど、繊細なカラーリングや装飾性がエレガントなシリーズです。クロノグラフのサブダイヤルが横長の楕円形にデザインされているのも特徴的。
38mmという絶妙のサイズが程よい主張を生み、良い意味で腕元を目立たせてくれますよ。
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1860年にイタリア・フィレンツェで創業したオフィチーネ・パネライ、通称パネライ(PANERAI)。パネライといえば、男性にとっては“デカ厚時計ブーム”の火付け役となったお馴染みのブランド。軍用時計をルーツとし、イタリアのデザインとスイスの時計製作技術、そして海への情熱が融合したパネライの時計は、シンプルなデザインながら非常に重厚感があり、“骨太な男の腕時計”の代名詞的な存在です。
しかし意外なことに、あえてパネライの時計を選ぶ女性は少なくありません。腕時計専門店であるジャックロード、ベティーロードにもパネライを愛用する女性スタッフが数名おり、男性のお客様から「女性でもパネライ着けるんだ!?」とお声がけいただくことが多いそう。
”女性がメンズの腕時計を着けているギャップ感”という意味では、最も効果的に効いてくるブランドかもしれません。ですがメンズサイズのパネライはとにかく大きいので、女性にはかなり敷居が高いのが実際のところ。
そこでおすすめしたいのは、新しく発表された「ルミノール ドゥエ」。新開発されたオリジナルキャリバーにより、”デカ厚=パネライ”のイメージを払拭するほどケースの厚みが薄くなり、女性でもかなり着けやすくなりました。
左/ルミノール ドゥエ 38 右/ルミノール 1950 3デイズGMT ケースがかなり薄くなったことが見てとれる
ケース径も38mmのものであれば違和感なく、存分にその骨太感を堪能することができるでしょう。
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1904年に“世界初の腕時計”として生み出されたのが、カルティエの「サントス ドゥ カルティエ」ウォッチです。カルティエの3代目であるルイ・カルティエが、友人の飛行冒険家アルベルト・サントス・デュモンから「空を飛行中に懐中時計では時間の確認が困難である」と相談を受けたことがきっかけで誕生したといわれています。
サントスシリーズは時代とともにデザインが変遷し、1980年代以降はステンレススチールを主体としたスポーティーな時計というイメージで定着していましたが、2019年に新たに発表された「サントスデュモン」は初代サントスのオリジナルデザインへと回帰し、ドレスウォッチ然としたエレガントなモデルへと復刻を遂げ、大きな話題となりました。
特筆すべきはそのケースの薄さです。上級編でご紹介する時計では唯一のクオーツウォッチで、厚さわずか7.3mmという極薄ケースの中には、特別に開発されたバッテリー寿命約6年の高級クオーツムーブメントが搭載されています。最も長い歴史を誇る腕時計として気高さすら感じさせるその佇まいは、ハンサムウォッチと呼ぶにふさわしいマスキュリンな魅力をたたえています。
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1884年にスイスで創業したブライトリング(BREITLING)は、パイロットウォッチの歴史を語る上で欠かすことができない時計メーカーです。ブライトリングの時計は精密な“プロの計器”。ただ美しいだけでなく、際立つ機能美が優美な腕元を演出してくれます。
中でも「ナビタイマー」は腕時計業界においても知名度が高いパイロットウォッチといえるでしょう。クロノグラフウォッチに航空用回転計算尺という画期的な機能を持たせた、記念すべきコレクションです。
男性的なイメージが強いブライトリングですが、実は女性向けのサイズ展開も積極的に行っているブランドでもあります。おすすめしたいのは「ナビタイマー1 オートマチック 38」。エレガントな3針のナビタイマーで、クロノグラフのサブダイヤルがないすっきりしたデザインが、かえって鮮烈な印象を与えてくれます。
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1875年に時計大国スイスで誕生した高級時計ブランド、オーデマ ピゲ(AUDEMARS PIGUET)。男のロマンの最高峰、パテック フィリップ、ヴァシュロン・コンスタンタンと並ぶ、世界の3大高級時計ブランドの1つに数えられるオーデマ ピゲのフラッグシップモデルが「ロイヤルオーク」です。
ステンレススチールを使用し、”高級時計メーカーの高級時計=ゴールドケース”というそれまでの常識を覆したロイヤルオークは、“ラグジュアリースポーツウォッチ”という大きなトレンドを生みだした、歴史的にも重要なアイコンウォッチ。手に取るだけで感じる圧倒的な高級感は、選ばれしものだけが持つ特別なオーラに満ちています。
そんな時計をサラリと身に着けられる女性は、素直に“ただ者ではないな”という印象。ロイヤルオークという選択は、真に矜持を持った女性のためのセレクトだといえます。
ロイヤルオークはメンズモデルでも37mm径のミディアムサイズであれば、細身の女性でも上品に着けることができるでしょう。29mm、33mmの女性向けクオーツモデルもラインアップされていますが、最高峰メーカーの歴史を余すことなく味わうことができる機械式ムーブメントを搭載したメンズモデルを、ぜひおすすめしたいところです。
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さて、番外編として、最後にメンズヴィンテージウォッチを簡単にご紹介いたしましょう。
当店では基本的に生産が終了していることを前提とし、1990年代前後までに製造された時計をヴィンテージウォッチとして定義しております。
特に1960年代までは今ほど腕時計は大型化しておらず、メンズウォッチでも35mm前後のものが主流でした。ロレックスのデイトナを例に挙げると、現行モデルは40mm径ですが、誕生した当時は37mm径とかなり小ぶりだったのです。そのためヴィンテージウォッチは、女性でも合わせやすいサイズが揃ったメンズウォッチの宝庫でもあります。
オメガ シーマスター クロノグラフ Ref.105.004
経年変化したオリジナル文字盤が味わい深い1960年代のシーマスタークロノグラフ。35mm径。ヴィンテージであれば、女性にちょうどいいサイズのメンズモデルを豊富に見つけることができる
ヴィンテージウォッチには、永遠に変わる事のない伝統と、時代と共に進化していく過程の両方が詰まっています。”ヴィンテージ風”とは違う、長く時を経た本物だけが醸し出す独特な雰囲気は、メカニックに対する憧れとはまた別のロマンを秘めており、男性の心を鷲掴みにしてやまないのです。
ブランドとしてはロレックス、オメガ、IWC、チューダーなどがおすすめですが、ヴィンテージウォッチは個体による差が非常に大きいので、実際に見て心の琴線に触れるものに出会ったならば、ブランドを問わず選んでみるのも手。ヴィンテージでも中には大きいサイズのものもあるので、注意してくださいね。
ホイヤー クロノグラフ
タグ・ホイヤーの前身、ホイヤーのヴィンテージウォッチ。37mm径
ユニバーサル ユニコンパックス Ref.5790
1940年代の手巻きモデル。横並びのサブダイヤルが端正で上品。34mm径
IWC ラウンドオートマティック
1960年代のオールド・インター。筆記体で描かれたロゴが、現行モデルにはないヴィンテージな雰囲気。36mm径
オメガ コンステレーションC Ref.168.017
いわゆる”C-LINE”と呼ばれるジェラルド・ジェンタ氏のデザインしたケースが特徴の名品。1960年代。35mm径
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いかがでしたか?
今回ご紹介したのは女性におすすめしたいメンズ腕時計のほんの一部。日本最大級の品揃えを誇る腕時計専門店ジャックロード・ベティーロードでならば、あなたに最適の1本をきっと見つけられるはず。
女性がいきなり男ものの腕時計を買うのはハードルが高いと感じる方も多いでしょう。そんな時はぜひ東京・中野ブロードウェイにある実店舗にお越しください。実際の着け心地やサイズ感などを確かめながら、納得のいくお買い物を楽しんでいただくことができます。知識豊富なスタッフが、あなたのご来店を心よりお待ちしております!
ベティーロード(BETTYROAD)
東京都中野区中野5-52-15 中野ブロードウェイ3F
JR中野駅北口徒歩5分
電話 [店舗]
03-3386-7550
[通販]
03-3389-1071
営業時間 11:00~20:00
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業界最大手!全国屈指の品揃えを誇る、レディースに特化したブランド腕時計・ジュエリー・バッグの専門店ベティーロード。創業30年以上の実績と信頼を誇る、並行輸入店の草分け的存在です。東京・中野ブロードウェイ3Fに店舗があり、ブランドジュエリー&バッグ店舗、姉妹店であるメンズ腕時計専門店ジャックロードも併設されているため、ご家族やご友人同士でご来店いただいてもみなさまにお楽しみいただけるラグジュアリー空間となっております。
半個室の商談スペースもあり、小さなお子さま連れのお客さまもゆったりとご覧いただけます。お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください。
店内の在庫は常に変動しております。来店にて見たいモデルが決まっている場合、事前に店舗へ在庫を確認の上お越しいただくことをおすすめしております。