エルメス(HERMÈS)を代表する2大名品バッグである、バーキンとケリー。いつか手にしたいと憧れているものの、どちらを選ぶべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、バーキンとケリーの違いを徹底比較!
「バーキンとケリーは具体的にどこが違うの?」
「資産価値が高いのはどっち?」
など気になる点も詳しく解説します。ぜひ最後までお楽しみください。
エルメスを代表するバッグであるバーキンとケリー。どちらも世界的な有名女優の名前が由来となっています。ここでは、バーキンとケリーそれぞれの歴史について解説します。
バーキンが誕生したのは1984年。エルメスのブランド創設が1837年であることを考えると、バーキンの誕生は意外と最近のことといえるでしょう。
当時、エルメスの社長であったジャン・ルイ・デュマ氏が、偶然にも女優や歌手として活躍中のジェーン・バーキンさんと飛行機の中で隣り合わせとなります。
彼女は、持っていたバスケットからはみ出るほど物を詰め込んでいました。その様子を目の当たりにしたデュマ氏は「そのバスケットの中身が全て入るバッグをプレゼントしたい」と提案します。このことがきっかけとなり、世界中の女性が憧れる「バーキン」が誕生したといわれています。
バーキンの歴史は比較的新しいものの、その原型は1892年に誕生したオータ・クロアであり、そのデザインをブラッシュアップしてできたもの。エルメスの歴史と伝統が息づくバッグといえるでしょう。
一方、ケリーバッグの起源は1936年頃まで遡ります。ケリーの起源は、もともと乗馬のサドルを持ち運ぶためのバッグから誕生した「サック・ア・クロア」といわれています。
その後、時のモナコ王妃グレース・ケリーが妊娠中のお腹をパパラッチに悟られないようこのバッグで隠し、その時に撮られた写真が雑誌に掲載されたことで一躍注目を集めることに。
その機を逃さず、エルメスはモナコ公国の許可を得て1995年頃にサック・ア・クロアからケリーという名前に改名したのです。
ケリーバッグの気品溢れるフォルムは、彫刻のように端正な美貌と知的さでクールビューティーと謳われたグレース・ケリーのイメージにぴったり。伝説的ともいえる彼女の存在は、今でもケリーバッグへ憧れを抱く大きな理由となっているのではないでしょうか。
世界的に有名なバッグの双璧を成すバーキンとケリー。そのプレミアムなイメージから、似たようなバッグとして混同してしまう方もいらっしゃるかもしれません。
それではバーキンとケリーのデザインはどのような違いがあるのでしょうか。まずはそれぞれのバッグの正面からみたデザインと、それぞれの名称をまとめてみました。
バーキンのディテールと名称
ケリーバッグのディテールと名称
バーキン、ケリーには異なる点がある一方、共通点も多いバッグです。それぞれ解説していきます。
バッグの持ち手であるハンドルに注目してみましょう。たくさんの荷物を持ち運べるよう、バーキンはハンドルが2本ついています。一方、バッグの美しいフォルムを重視するケリーはハンドルは1本だけです。
バーキンとケリーではハンドルの取り付け位置が異なります。
バーキンはバッグのボディ部分にハンドルが取り付けられているのに対し、ケリーはフラップに取り付けられています。そのため、バーキンはフラップを開けたままでも使用できますが、ケリーはフラップを閉じて使用するのが基本です。
ケリーにはショルダーストラップが付属しており、ハンドルの付け根にある金具にストラップを取り付けることができます。
ハンドバッグとショルダーバッグの2wayで使用できるケリーに対し、バーキンにはショルダーストラップが付属しておらず、また、取り付けられる部分もありません。そのため、バーキンはハンドル部分を握るか、手首に通して持つのが基本になります。
バーキンもケリーもフラップをクロアで閉じるという点は共通しています。どちらのバッグも、クロアを調節することでサイドのマチを広げることができるようになっています。
また、カデナやクローシュというエルメスを象徴するデザインが与えられている点も同じといえます。
バーキンもケリーも外縫いと内縫い、2つの仕様があります。
外縫いはカッチリした印象でバッグの美しいフォルムを惹きたて、フォーマルな雰囲気があります。内縫いはふっくらとソフトな印象になり、カジュアル使いにも向いています。
もともとケリーバッグには外縫いと内縫いが存在しましたが、バーキンは内縫いしかありませんでした。2020年頃から外縫いのバーキンであるバーキンセリエが登場。現在はどちらも流通していますが、依然として外縫いのバーキンは流通量が少なく、レア度の高いアイテムとなっています。
バーキン、ケリーともに複数のサイズ展開がされています。ここでは、それぞれのバッグについて、主なサイズ展開をご紹介いたします。
バーキンの主なサイズ展開は以下の4サイズ。数字はバッグの幅(cm)を表しています。
日本で1番人気が高い小ぶりでパーティーシーンにもぴったりなバーキン25、デイリー使いにちょうどいいサイズのバーキン30、B5サイズが格納できる世界的な人気サイズのバーキン35、男性にちょうど良いサイズのバーキン40です。
バーキン45、50、55など更なるビッグサイズのバーキンも存在しますが、市場にはあまり流通しておらず、珍しいサイズとなります。
サイズ | 幅×高さ×奥行き(cm) |
---|---|
バーキン25 | 25×20×15 |
バーキン30 | 30×25×15 |
バーキン35 | 35×24×18 |
バーキン40 | 40×27.5×21 |
※バッグの素材や個体差により、サイズが多少異なる場合がございます。
ケリーバッグの主なサイズ展開は以下の6サイズ。数字はバッグの幅(cm)を表しています。
一般的に実用的なサイズのケリーバッグといえば25~40です。日本人の体格では25、28、32がバランスをとりやすく、35、40はしっかりしたサイズ感でビジネスバッグとしても人気です。
25サイズより小さいものはミニケリーと呼ばれてており、現行のミニケリー2のほか、過去にはミニケリーやミニミニケリーなどもラインアップされていました。
サイズ | 幅×高さ×奥行き(cm) |
---|---|
ミニケリー2 | 19×12.5×5.5 |
ケリー25 | 25×18×10 |
ケリー28 | 28×22×11.5 |
ケリー32 | 32×23×12 |
ケリー35 | 35×25×13 |
ケリー40 | 40×28×16 |
※バッグの素材や個体差により、サイズが多少異なる場合がございます。
※ケリーダンス、ケリーエランなど、ケリーにはほかにもさまざまな派生コレクションが存在します。
バーキンとケリーは、どちらもエルメスのブティックで店頭販売されておらず、必ずしも欲しい時に好きなカラーが手に入るわけではありません。購入しようと思ったら、エルメスブティックの担当者に希望を伝えて案内されるのを待つか、ブランドショップなどで二次流通価格で手に入れるかが主な選択肢になります。
それでは、バーキンとケリーはいったいどちらが価格が高いのでしょうか?定価と二次流通価格、それぞれ比較してみましょう。
今回は、サイズ感の似ているバーキン25とケリー25の定価を比較してみましょう。素材や仕様によっても販売価格が異なるため、どちらもトゴ素材のもので比較します。
ご覧のように、定価はバーキン25のほうが若干高く設定されているものの、ほぼ同じくらいであることがわかります。
また、当店の新品販売価格(二次流通価格)も比較してみましょう。バーキンもケリーも、二次流通価格は人気のカラーかそうでないかによって値付けが大きく異なってきます。
最近はノワール、エトゥープなどの定番カラーの需要が圧倒的に高まっていることから、二次流通価格もほかのカラーに比べて高騰する傾向にあります。
バーキン25とケリー25の市場価格は人気定番カラーであればほとんど変わらないといっていいでしょう。
※メーカー定価は2024年2月1日価格改定後のものです。
※当店新品価格は2024年3月15日現在のものです。
バーキンとケリーの販売価格はサイズが同じであればほとんど変わらないことはわかりました。それでは、今後資産価値が上がっていく可能性が高いのはどちらのバッグなのでしょうか?
結論から言うと、バーキンもケリーも資産価値は依然として高く、二次流通価格が下落したことが一度もないという実績を考慮しても、今後も価値は上がり続けることが予想されています。
ノーマルモデルだけで比べると、バーキンのほうが全体的に需要が高く、リセールバリューが落ちにくい傾向があるようです。
一方豊富なサイズ展開が魅力的なケリーは、バーキンにはないミニサイズモデルが圧倒的なプレミア価格をつける傾向があります。
例えばミニケリー2の定価は2024年3月現在で121万円ですが、非常に希少なサイズであり、正規店でも入手が極めて困難なため、二次流通価格は中古モデルですら400万円を超えることが珍しくありません。
また、後述しますがケリードールやケリードールピクトなど、ミニサイズのケリーはコレクター垂涎のバッグとして1000万円前後で取引されることも珍しくないのです。
エルメスはバーキン、ケリー、ボリードなど定番のバッグコレクションから限定デザインを製作することがあり、その希少性からそれらのバッグはプレミア価格で市場に流通します。
それではバーキンとケリーではどのようなレアモデルが発売されており、また、その傾向に違いはあるのでしょうか?
まず、バーキンの場合、レアモデルはバーキン25以上のどちらかといえば実用的なサイズから登場するケースが多いといえます。一方、ケリーバッグの場合は、ケリー25以下の比較的小さめサイズからレアモデルが発売されるケースが多いです。
以下、それぞれのレアモデルから代表的なものをご紹介します。
2022年の秋冬コレクションで発表されたバーキン無秩序。バーキンの要素をバラバラにして自由に再構築したようなデザインで、計算され尽くしたアンバランスさが魅力的です。裏側も斜めにファスナーが走っていたり、底面も台形になっていたりと、さまざまな角度からその意外性を楽しむことができます。
2021年の秋冬コレクションで登場したバーキン3EN1。一見するとノーマルなバーキンかと思いきや、なんとフラップ部分が取り外せるようになっており、独立したポーチのように使える特別仕様となっています。エルメスの遊び心を存分に感じられる人気モデルです。
2021年春夏コレクションで登場したバーキンカーゴ。ミリタリーテイストのデザインはカジュアル感に溢れ、通常のバーキンとは全く異なる印象を与えます。耐久性に優れたキャンバス素材にレザーのトリムがとてもおしゃれ。25cmと35cmの2種類で展開されています。
2009年に登場したバーキンシャドウ。バーキンのフラップやクロアを型押しの凹凸だけで表現した何ともアーティスティックなデザインです。2009年に登場した時はバーキン35での展開でしたが、10年後に復活した際は新たにバーキン25がラインアップされました。ほとんど市場に流通しないレアモデルです。
2022年春夏限定で販売されたインアンドアウト。バッグのボディーにロデオチャームやルージュ・エルメスなど、エルメスならではのアイテムが描かれた、心くすぐられるデザインです。バッグに詰め込まれた中身を表しているかのようなユニークな発想に、思わず心が躍る逸品です。
バーキンでもご紹介した無秩序シリーズはケリーでも展開されています。ケリー無秩序は20cmと小ぶりなサイズ。とても希少性が高く、バーキン無秩序よりも二次流通価格が高めに設定されているケースがほとんどです。
ケリードールは2000年と2015年に限定で発売されたミニサイズのケリー。名前の通り、ケリーがそのまま人形になったような愛らしいデザインで、ワイヤー入りの手足がついています。2022年にはピクセルアートのようなデザインにアップデートされたケリードール ピクトも登場。非常に入手困難で、市場に出たとしても圧倒的なプレミア価格で流通しています。
バーキンと同じく、ケリーでも展開されているインアンドアウト。ケリーに描かれているのはエルメスを象徴するシルバーブレスレットのシェーヌ・ダンクルやエキゾチックレザーのクロシェット。柔らかい革の質感に繊細な線画が特別感を誘う逸品です。
その名の通り、パッドを入れたようにふっくらとしたボリューム感が、センターのサドルステッチによって強調されたケリーパデッド。ヴィンテージカーの内装に着想を得て2022年に発表されたモデルです。
バッグ以外にも、ジュエリーや時計、小物などさまざまな人気アイテムを送り出しているエルメス。
実はケリーには、バーキンに比べてバッグ以外の派生コレクションが多いという特徴があります。まずはケリーから派生したアイテムをご紹介します。
特徴的なフラップと、クロアや金具でケリーバッグを想起させるケリーのウォレットシリーズ。特にケリートゥーゴーはストラップ付で、ショルダー使いも叶える人気アイテムです。
おしゃれなデザインかつバッグに比べると低価格帯で展開されていることから、人気の高いエルメスのウォッチ。ウォッチにもケリーの名が冠されたシリーズがあります。主に中古での流通になりますが、そのアイコニックなデザインで、ファンが多い時計です。
エルメスのファインジュエリーで展開されているケリーブレスレット。クロアを模した気品あるデザインはケリーバッグとも相性抜群です。
また、ファッションアクセサリーでもケリーシリーズが展開されています。オーケリーはペンダントだけでなくピアスも存在し、比較的リーズナブルに手に入れることのできる、おすすめのアイテムです。
バッグチャームにもケリーをそのまま小さくしたようなデザインがラインアップされています。5~6cmほどのミニサイズながら、細部の作り込みはケリーそのもの。極めつけはケリードールをそのまま模したチャームで、こちらもプレミア価格で流通しています。
派生コレクションの豊富なケリーに対し、バーキンにも派生コレクションはあるのでしょうか?
当店の過去の入荷アイテムに、バーキンをモチーフにしたジュエリーがありました!きちんとハンドルが2本になっており、フラップもバーキン特有の形が表現されています。
それ以外となると、今のところバッグ以外の派生コレクションでバーキンの名を冠するものは見つけられておりません。とはいえ、多くの派生コレクションのデザインソースとなっているクロアやカデナは、ケリーやバーキン共通のディテールです。より歴史の古いケリーの名を用いているのかもしれませんね。
いかがでしたか?
ベティーロードではエルメスのバーキン、ケリーを豊富にラインアップしております。
ぜひ記事を参考に、お気に入りのバッグを見つけてみてくださいね!
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