今回はセイコーのセカンドダイバー Ref.6105-8110を愛用中の、ジャックロード販売スタッフ小網にインタビュー。
ヴィンテージウォッチが好きで、特に1960~70年代の時計を愛好しているという小網。
「自分の最後の瞬間まで持っていたいと思うのは、現行よりもやっぱりヴィンテージウォッチですね」
と言い切る彼が、愛機セカンドダイバーを通してこだわりを語ります。ぜひ最後までお楽しみください。
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インタビューに答えてくれたのは…
小網 博和
Hirokazu Koami
ジャックロード販売スタッフ。高校時代に時計の魅力に目覚め、いつしかすっかり時計マニアに。好きが高じて時計業界へ飛び込んでからも、こまめにジャックロードの社員募集をチェックし、念願叶って入社。試行錯誤の歴史が垣間見える1960~70年代のヴィンテージウォッチが好き。
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▲所有しているセイコーのセカンドダイバー後期型 Ref.6105-8110
―― さっそくですが、セイコーのセカンドダイバーをご自身の時計に選んだ理由や、そのきっかけを教えてください。
小網 私は前職も時計業界にいたのですが、その時によく査定する機会があったのがこちらのセイコー セカンドダイバーでした。
一番最初に目にしたときは「なんだ、この形は?」というのが正直な印象でしたね(笑)。あまり現代の時計にはないデザインで、どことなく生き物っぽいというか…エイみたいな。
面白い形だなと最初は好奇心で眺めていたのが、繰り返し見ているうちにだんだん病みつきになり…気がついたら好きになって、買ってしまってました。
▲セイコーの歴史は知れば知るほど面白いと語る小網
小網 その過程でこの時計についていろいろ調べているうちに、昭和の有名な冒険家である植村直己さんや、映画『地獄の黙示録』で主人公のキャプテン・ウィラードが着用していた時計であることを知ったんです。
伝説的というか、そういう魅力もあって私と同じように好きな人が多い時計なんだなと。
▲愛用のセイコー セカンドダイバー Ref.6105-8110
小網 シリアルをみるとその個体の製造年月が分かるのですが、私のセカンドダイバーは1975年製造のもの。
当時150m防水を誇るダイバーズ時計だったといっても、ねじ込み式のりゅうずを採用する前のモデルなので、現在流通している個体はインデックスの夜光塗料が腐食して黒ずんでしまっているものが多いんですよ。
そんななかで見つけたこの時計は、状態がとてもきれいで、かつオリジナルのラバーブレスレットも付いていたのが決め手となって購入しました。
▲盛り上がった風防のフチに、インデックスが二重に見えるところがお気に入り
―― 実際愛用してみてわかったことや、お気に入りのポイントは?
小網 風防のガラスの縁が台形にカットされているので、分目盛りのインデックスが視覚的に二重に見える角度があって、そのポイントから眺めるのがお気に入りですね。
この時計はりゅうずの端までだとケース径47mmくらいあって、時計だけ見ると最初は大きいかなと思ったんですけど、私は手が大きめなので、手のサイズ感に合っているなと感じます。
あと、逆回転防止ベゼルじゃないところが日常生活ではかえって便利。ダイバーズとしてはあれですけど、1時間休憩に行くときなどに、両方向に回転してくれたほうが楽だということを実感してますね(笑)
▲メンテナンスで必要になった時に備え、予備の風防も手に入れて生涯愛用する準備は万全!
小網 ちょっと使いづらい点でいうと、この時代のセイコーは自動巻きの時計に手巻き機構がついていないものが多くて、この時計も自動巻きオンリーなところ。時計をローテーションで使っている時に2~3日ぶりに着けると止まっていて、最初に手巻きで巻き上げができないのはちょっと不便ですが…まあ致命的な欠点ではありません。
―― セカンドダイバーは復刻モデルも出ていますが、そちらはどんな印象ですか?
小網 セカンドダイバーの復刻モデルはオリジナルを忠実に再現している本格モデルのほかに、オリジナルの要素を継承しつつもう少し現代的にアップデートしたものがプロスペックスシリーズから出ているんです。実は、それは1つ持っておいてもいいかなと思っていて。
▲ヴィンテージ時計との一期一会の出会いを求め、いろいろな時計店を巡るのを楽しんでいるそう
小網 復刻モデルは実用時計として便利さはあるものの、私にとってはいつか手放したり買い替えたりする対象。ずっと好きで自分の最後の瞬間まで持っていたい時計は、やっぱりヴィンテージのほうかなと思います。
―― ほかに、ヴィンテージウォッチのどんなところに惹かれますか?
小網 1960~70年代はまだまだ時計の過渡期で、今の時計みたいに洗練されたデザインとか完成された機能という感じではないんです。この時計も、逆回転防止ベゼルでもなければ、ねじ込み式のりゅうずでもなく、現代のダイバーズ時計に比べるとまだまだ物足りない、機能としては発展途上の時計。
小網 この次の世代からねじ込み式のロックがついてきたりするんですが、そうやって少しずつ成長していったんだなという歴史の足跡が垣間見えるから、この時代の時計は面白いなと思うんです。
特にこの時代のセイコーをはじめとする国産時計は、スイスをはじめとする海外勢に立ち向かっていくぞという技術者の努力や意欲が感じられて、心にグッとくるものがあります。
―― そんなヴィンテージウォッチを愛する小網さんが、いつかほしい憧れの時計があれば教えてください。
ウィットナー プロフェッショナル クロノグラフ Ref.242T
小網 1つは、ウィットナーというブランドの伝説的なミリタリークロノグラフ、Ref.242T プロフェッショナル クロノグラフです。
初めて見たときに一目惚れしました。トリチウムなどの古い夜光塗料が色が抜けて、だんだん変色していく風合いが好きで、理屈じゃ語ることのできないような存在感に心を持っていかれました。
もう1つはセイコーのカウンタークロノグラフ Ref.5718-8000。1964年の東京オリンピック限定モデルで、選手村がある時だけ販売されていた貴重な時計なんです。オリンピック関係者しか購入できなかった幻のモデルで、ジャックロードでも扱ったことはないと思います。
欲しいというのもおこがましいというか、いつか実物を手に取って眺めてみたいなという、雲の上の時計です。
―― 現行モデルではいかがですか?
小網 現行モデルであればオメガのスピードマスター、cal.321の復刻モデルが憧れです。
復刻モデルって「見た目は同じでも中身は別物」という時計が多いんですが、このオメガはcal.321を完全に再現しているんですよ。スピマスファンにはcal.321が好きという方も多いと思うんですけど、いつか復刻してくれたらいいなと思っていたのをやってくれた、という1本ですね。
オンラインストアの商品ページ下部の
スタッフレビュー
に詳しく書きましたので、ぜひ読んでいただけるとうれしいです!
―― ありがとうございました!
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